エチオピア ハイランドレザー

去年からJICAの依頼で エチオピアの産業発展と国のイメージアップの一環としてエチオピアの羊の革を使った商品の開発の手伝いをしています。
もちろん エチオピアで製品まで仕上げて輸入するのは一番良いのですが このハイランドレザーという 世界でトップクラスの革 柔らかく 非常に薄く なおかつ強度がある、この革を世界に広めることも大事な事なんです。

で、、ちょっと思いつきました、、
足袋です、、薄くて柔らかく強度がある、、ぴったりではないかと、、  そこで早速工場訪問。

歴史のある工場です、、しかしながら革では作った事がないということで初めはちょっと一線引かれてる感じでしたがそこは職人さん、、
出来るであろう理由とこちらが本気であることが伝われば 大概協力してくれます。

見て下さいこの素晴らしく美しい古いミシン もちろん現役です。

アイロンも綺麗なフォルムです、、 ミシンもアイロンも今はもう作られていません、 当然部品もありません。
それを直しなおししながら使い続けているんです。

これはコハゼと呼ばれる爪のようなフックを受ける側の糸をつける機械、、 鉄が毎日人に触られて ピッカピカのツヤっツヤです。

これはコハゼを受ける糸を手付けする再の穴あけ器、、 単純な構造ですが 味があります。

先ほどと同じ型のミシンで足袋を縫っています、、 このミシンの音が素晴らしいんです。
普通のミシンが電車の音とすれば これはまさに蒸気機関車の音です、、 この音だけで感動してしまいました。

そして この若い職人さんがこの工場になくてならない人、、 
これらの古いミシンや道具達、、誰も直せませんし部品もありません。
彼が直すんです、 部品も作ってしまうんです、、この部屋だけは鉄工場の匂いがしました。
この写真で彼の人柄が分かると思います、、 謙虚で控えめですが断固たる自信を持ってると思います。
彼には師匠がいるそうです、、 こういった事が途切れずに続いているのは素晴らしいですね、、

久しぶりに日本の素晴らしい文化を見たような気がしました。
でも 社会科見学ではありません、、

4月26日からの東京で開催するIFFで 最高の革で作った最高の足袋をお見せします。
是非 見に来て下さい。
もちろん エチオピア製の製品も数多くお見せします。