エチオピアの羊革

 

エチオピア人にとって羊との歴史はとても古く 世界で初めてのコーヒーはエチオピアの羊飼いが9世紀にその実を食べた羊が興奮したのを見て煮だして飲んだのが始まりと言われています。

羊との共存が当たり前の彼らにとって羊のミルク 肉を頂くことは遠い昔から彼らの生活に根差したものなのです。

肉を食べれば当然皮が残ります、 これはほとんど価値のないものとされ今でも破棄されることが多いのです。

それはもったいないという事で皮革産業が興ったわけですがまだまだ途上です。

羊飼いにとって価値のない皮は乱雑に扱われるために表面的には傷んでいるものが多いのです。

しかし傷はあっても 薄く 柔らかく 丈夫な世界で類を見ない特別な革であることには変わりがありません。

ですから色々な方法で傷があっても使えるようなアイディアを出してきた8年間でした。

傷を避けて取るために小さなパーツがたくさん残ります。

選り分けて

 

こんな風に接いで1枚の革になったらバッグを作ったり、

 

小さいものはブローチを作ったり、、

 

もっと小さいものは接ぎ合せて靴を作るために 日本人の職人さんに指導してもらったり、

 

兎に角 捨てないで取っておいて何かに使う、、

 

メッシュは細くできるので傷を避けられます、半分は隠れてしまうので傷の部分を隠すことも出来ます。

 

また タイダイは何より傷を全体で隠せる大きな一歩でした、

最初はこのように単純な板締めから始め、

 

その後 テーマを決めて、

ひまわり!

 

エチオピアの春の花 アデイ をモチーフにして

ポーチを作ったり、

 

レベルが上がってきたので イメージだけを伝えて自由に作ってもらうようになり、

4年前のテーマは宇宙

 このような写真を渡して、、

 

銀河コレクションを作ったり、、

 

最後は もっとアーティスティックにしたいと

こんな柄や

こんな美しい柄まで作りました、、

最初は上司の許可がなければ作れないといちいち1週間もかかる面倒な手続きをしてから作り始めていたのですが すっかり信頼関係が出来た後半からは

’急ぐからすぐ作って’

っと突然訪ねても その場ですぐ作業にはいってくれるようになりました。

こんな素敵な革たち 是非紹介し続けたいです。